【導入事例 Vol.12】
九州大学 教授 藤澤 克樹 様

■経歴

東京工業大学 情報理工学研究科博士課程修了。JST CREST ポストペタスケールシステムにおける超大規模グラフ最適化基盤の研究代表者でもある

■先生が取り組まれている研究について、教えてください。

最先端理論やビッグデータ、最新計算技術を使って、防災計画策定や交通・災害復興、避難など、社会問題となっている超大規模問題を解決に導くための研究をしています。今後、人口の増減や経済・金融動向、疫病拡散の分析、そして創薬や遺伝子など生命科学系にも密接にかかわっていく分野です。また、ビッグデータ解析、数理最適化、人工知能(AI)、高性能計算(HPC)及びサイバーセキュリティーなどの最新技術の組み合わせや融合による学内機関及び民間企業との連携も行なっています。

■先生は、スーパーコンピューター「京」の開発チームに入っていると聞きました。その話について教えてください。

スーパーコンピューターの国際学会「SC16」において公開された高性能計算コンピューターランキング「Graph500」というビッグデータ処理に関する国際的な性能ランキングがあるのですが、九州大学と東京工業大学、理化学研究所、スペインのバルセロナ・スーパーコンピューティング・センター、富士通による国際共同研究グループが開発したスーパーコンピューター「京(けい)」が、2016年11月に、4期連続で世界第1位を獲得しました。 様々な分野や職業を支える大きなツールとしてネットはますます広がりますが、世界最高水準であるこの技術を活かして、日本が抱えている課題にひとつずつ向き合っていきたいと思っています。

■コンピューターの性能に伴い、研究環境は変化していますか?

以前にも増して、より大きなデータや複雑なデータを扱うようになった分、高い機能で、かつ、多くのデータを処理できるコンピューターを求めています。アプライドのワークステーションは、大学の予算規模でオーダーできるほどコストパフォーマンスが高く、何より僕が求めているレベルを満足させてくれるので、とても助かっています。

■購入前や購入後のサポートなど、弊社の対応はいかがでしょうか?

アプライドの営業さんは、とにかくフットワークが軽い! 急な要求にもすぐに応えてくれ、こちらが伝えたい意図を的確に理解してくれる。僕は営業の池浦さんにほしいものをいつも「こんな感じ」とざっくり頼んでいるにもかかわらず、僕がほしいアプリケーションを想定してカチッと構成して持って来てくれるんです。しかもそれが、僕がイメージしているものにピッタリ合ってるからすごいなあと思っています。何よりアプライドは福岡に自社工場を持っているので、コンピューターに不具合が生じたときもすぐに対応にしてくれるし、本当に安心。いつも無茶なお願いを聞いてくれて、ありがとうございます!(笑)。

■今後、どのようなコンピューターがあればよいと思いますか?

僕は大きなデータを扱う研究を行なっているので、大きな容量と処理スピードの速さを重視しています。今、僕が働いている場所は大学だから大規模なサーバーを使えるけれど、今後、企業がビジネスの運用に取り入れることを考えると、コンパクトな大きさで、かつ、電力と価格があまりかからないものがあるといいなと考えています。
また、今後ビッグデータを使ってビジネスをしていこうとするなら、サーバーの規模や計算機のレベルや内容、アプリケーションの構成など基準を設ける必要が出てくるので、そのあたりを明確化したら、さらに需要が広がっていくのではないかと思います。