研究・教育DX アプライド導入支援事例

東京都市大学 理工学部 岩尾先生 大電流エネルギーDXご支援

先生の研究分野、「大電流エネルギーDX」とは?

 暮らしのあらゆるものが電力を使って動く時代となり、私が研究している大電流技術は、電力の発生から輸送に関して必要不可欠になっています。将来のエネルギー開発に向けて「超高温プラズマ」の研究、そして電力輸送では、保護や変電、落雷など事故対策に対するさまざまな技術が求められるようになりました。

 そこで大電流エネルギーDX研究室では、生活や経済、環境など複雑に絡み合うものをサイバー空間で分析し、ナレッジ化。サイバー空間で実際に起こり得る現象を再現するデジタルツイン技術を用いてシミュレーションを重ねることで、エネルギー問題に最適解を導く研究を行っています。これまでの日本は高品質の製品をつくることで、世界におけるビジネスの最前線で活躍してきました。しかし今ではモノづくりだけでは立ち行かなくなっています。今後も世界で活躍していくためには、「ひと・もの・情報」をつなげ、デジタルトランスフォーメーション(DX)化によって、いかに先読みして人々がワクワクするような未来をつくれるかにかかっています。

 

■デジタルツイン運用でのワークステーションの活用方法

 私たちは、2000年からシミュレーションプログラムを自前で作っています。5万行にも及ぶプログラムを使って、複雑なシミュレーションを行っており、このシミュレーションソフトを動かすためにワークステーションを活用しています

 今回のマシンの選定で判明したのは、ただスペックが高く高価なものを選べばいいというわけではないということです。つまり、プログラムや用途に合わせて最適な種類のマシンを選ばなければ、意味がないのです。これまでスーパーコンピューターを借りて並列計算を駆使したプログラムでシミュレーションするなど、効率的に計算するために試行錯誤を続けてきました。しかし私たちのプログラムでは並列計算だけでなく、単純計算の繰り返しの部分もあるため、プログラムの特性に合わせたマシンを用いることで、計算速度が向上することが判明しました。

 

 ちなみにワークステーション購入の際にはシミュレーション技術に知識のあるアプライドのエンジニアから「1台あたり高スペックのものを購入するのではなく、優れたCPUを積んだマシンをできるだけ多くそろえて、パラメータを割り振った方が必要な解析が早く動くのではないか」というように、有意義なアドバイスを得られました。また、トラブルが発生したときには、Zoomを使ってサポートして頂けるなど、万全なサポート体制にも満足しています。現在、本学ではキャンパスのリニューアルが行われており、2022年9月にはいったん、新校舎に移転し、2024年ごろには今いる校舎が建て直された後に戻ってくる予定です。その際には本格的なサーバールームを新設する予定なので、マシンをさらに拡充し、計算スピードの向上などを目指したいです。

 

■デジタルツイン運用の為の解析用PC一式導入の流れ

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