専門は航空宇宙工学。航空機や宇宙機の最適設計や信頼性工学を研究。また、大阪府立大学WindMill Clubの顧問も務め、毎年「鳥人間コンテスト」に挑戦し続けている。
■先生の取り組まれている研究は、どのような内容でしょうか?
航空機や人工衛星などのシステムに関する研究や、最適設計や信頼性工学に関する基礎研究を行っています。最適設計というのは、軽量化と強度のバランスがとれた最適な構造形態を計算機シュミレーションで求めていきます。最近では、計算だけではなく、ものをつくることも始めました。もう一方の信頼性というのは、ばらつきを考えて設計する方法。航空機などが壊れない確率をいろいろなパターンを考えて、精度を出すように計算していきます。
■今後の展望をお聞かせください。
ばらつきの効果をもっとわかりやすい形で見える化し、航空宇宙システムの設計に反映させていくことがこれからの目標です。最近では3次元プリンターを使って、構造を立体的に確認しながら、構造設計をシュミレーションできるのがとても便利です。それ以外に、20年の歴史があるクラブ「WindMill Club大阪府立大学 堺 風車の会」の顧問も15年以上務めています。毎年7月に開催している鳥人間コンテストに出場し、2015年には7年ぶり6回目の優勝を果たしました。飛行機の設計、製作、操縦もすべて学生が行い、試験飛行を繰り返し、本番に臨んでいます。理系学生だけでなく、文系の学部や他大学の学生などが一丸となって毎年、高い目標を掲げて活動し、彼らが頑張る姿を目にすることで私も力をもらっています。
■ワークステーションはどんな用途に使われていますか?
今までに4~5台は購入し、研究室で学生と一緒に使用しています。例えば、現在、JAXA(宇宙航空研究開発機構)と共同研究している高度30㎞まで上昇する気球アンテナに関しては、-50度や60度の大気圏での金属の縮みなどを考慮した最適設計を計算し、どういうばらつきの影響があるのかをグラフで見える化していきます。シュミレーションを行う時間は、短いものなら数分で終わる場合もありますが、詳細なモデルになりますと1~2日、時には1回の解析に約1週間かかるものもあります。
■パソコンを購入する際、重視した点はなんでしょうか?
シュミレーションを行う際に、重視しているのは計算のスピードに関係するCPUの性能です。そのため、一番計算速度が速いものを選んでいます。ばらつきの計算などは、途中の状況を確認しながら進めないと、間違った方向に進んでしまい、時間を無駄にしてしまうこともあります。ほかは、電源系も重要ですね。長時間稼働させ続けることが多いので、安定していることも大切です。
■弊社の製品をお選びいただいた際の決め手や感想をお聞かせください。
アプライドの情報誌を目にしたのがきっかけで問い合わせをしました。ハードの部分よりもスペックを比較した時にコストパフォーマンスが良かった点と、いろいろ丁寧に教えてくれる対応が良かったので購入を決めました。今まで数台購入しましたが、故障もなく快適に使用できているので気に入ってます。学生たちからも解析する時もサクサクと動き、使いやすいと好評です。配線も見やすく、掃除もしやすいですし、すぐに対応してくれるサポートも助かっています。
■導入ワークステーション
モデル名 / 型式 | WST-E52630V3x2S3Q1TT |
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外形寸法 | 約(W)173×(D)684×(H)438 mm 突起部は除く |
初期 OS | Windows7 SP1 Professional 64bit |
電源 | 2000W 80 PLUS PLATINUM認証 冗長化電源ユニット |
チップセット | Intel® C612 Express chipset 最大512GB USB3.0/SATA3.0/2LAN |
プロセッサー | Xeon 8-Core E5-2630V3 2.4GHz (最大3.2Ghz) 20M 85W/VT-x/VT-d/TB2.0/22nm/DDR4-1866 |
プロセッサー・ファン | 4U Active CPU Heat Sink for X9, X10 Workstations (x2) |
メモリー | DDR4-2133 64GB (8GB×8) 1.2V |
メモリー・スロット | 16(空スロット×8) ※最大512GB (Up to 1TB ECC LRDIMM) |
ストレージ | 1TB (7200rpm, 128MB, 6Gb/s SATA) |
対応 RAID | RAID 0/1/5/10 |
光学ドライブ | DVDスーパーマルチ (ブラック) |
グラフィック | NVIDIA Quadro K620 2GB DDR3 (DVI-Ix1 , DPx1) |
計算加速器 | 非搭載 |
サウンド | [オンボード] 7.1Realtek HD audio |
ネットワーク | [オンボード] dual port Intel® i350 Gigabit Ethernet Controller |
USB | USB3.0 2ポート(前面:0ポート 背面:2ポート) USB1.1/2.0 4ポート(前面:2ポート 背面:2ポート) |
その他 | RJ45(LAN)×2、IPMIx1、シリアルポート、Thunderbolt AOC Header |
拡張スロット | PCI-Express3.0(x16)×4 (空き3) PCI-Express3.0(x8)×2 (空き2) PCI-Express2.0(x4)×1 (空き1) |
ドライブ・ベイ | 5インチベイ×3(空き2) 3.5インチベイ×1(空き1) 3.5インチ Hot-swap SAS/SATA Drive Trays x8 (空き7) |
入力機器 | スタンダードキーボードK120黒(USB接続) + オプティカルマウス M100r黒 |
保証期間 | [標準] 3年間センドバック方式ハードウェア保証 |
本製品 CERVO Grasta Type-LS シリーズは、こちらをご覧ください。